医師コラム

2022.11.27更新

こんにちは。院長の岸本です。
11月下旬になり、朝晩の冷え込みを感じるようになりました。

 


さて、当クリニックでは、
私とスタッフが協力しながら日々様々なデータをまとめています。


病名や年齢、病期のステージ、治療法、治癒までの時間など
様々なデータをエクセルに入力していきます。


看護スタッフも事務スタッフも空き時間を見つけては、
毎日入力してくれ、
迅速で正確なデータが集まるようになりました。

 

私は朝8時過ぎから診療前までの朝の日課として、
データまとめをしています。

それらを集計して分析し、毎週のスタッフカンファレンスで発表して、
患者さんへよりよい治療が出来るように努力しています。

 

この集めたデータを分析して患者さんに還元していくことが大事なんですね。

 

きし1

 

 

 

このたび、2022年12月3日(土)14時から、
慈恵医大柏病院の成医会にて、
日々まとめているデータの一部を発表させていただく機会を持ちました。

 

題名は、

「かしわ腎泌尿器クリニックにおけるがん地域連携」

です。

 


前立腺患者さんの来院数や平均年齢、病期のステージ、
PSAの値についてなどのデータを多角的な視点で集め、
分析し、とりまとめました。


発表当日は非常勤の先生に診療をお任せし、
看護師、事務員スタッフと共に全力で発表してきます。

 

きし2

 

 

2022.11.27更新

こんにちは。院長の岸本です。
11月下旬になり、朝晩の冷え込みを感じるようになりました。

 


さて、当クリニックでは、
私とスタッフが協力しながら日々様々なデータをまとめています。


病名や年齢、病期のステージ、治療法、治癒までの時間など
様々なデータをエクセルに入力していきます。


看護スタッフも事務スタッフも空き時間を見つけては、
毎日入力してくれ、
迅速で正確なデータが集まるようになりました。

 

私は朝8時過ぎから診療前までの朝の日課として、
データまとめをしています。

それらを集計して分析し、毎週のスタッフカンファレンスで発表して、
患者さんへよりよい治療が出来るように努力しています。

 

この集めたデータを分析して患者さんに還元していくことが大事なんですね。

 

きし1

 

 

 

このたび、2022年12月3日(土)14時から、
慈恵医大柏病院の成医会にて、
日々まとめているデータの一部を発表させていただく機会を持ちました。

 

題名は、

「かしわ腎泌尿器クリニックにおけるがん地域連携」

です。

 


前立腺患者さんの来院数や平均年齢、病期のステージ、
PSAの値についてなどのデータを多角的な視点で集め、
分析し、とりまとめました。


発表当日は非常勤の先生に診療をお任せし、
看護師、事務員スタッフと共に全力で発表してきます。

 

きし2

 

 

2022.11.08更新

みなさん、こんにちは。

 

前回は、採血のPSA検査で

前立腺がんが予測できるということについてお話しました。

採血で前立腺がんわかる?

 

今回は、PSA検査や直腸診などで前立腺がんが疑われた際、

確実にがんを診断する確定診断の方法、

前立腺針生検(はりせいけん)についてお話しします。

 

 

現在の医学において、エコー、CT、MRIなどの画像検査が発達とともに、

多くのがんが画像検査でみつかるようになりました。

しかし、それら画像検査は

あくまでがんを強く疑うという段階までの判断です。

 

最終的に、がんの確定診断は、

がんが疑われる組織を一部採取する「生検」と、

その生検で得た組織を顕微鏡で正常か悪性(がん)かを

専門の病理医によって判断する「病理診断」によって行われます。

 

実際、前立腺がんの診断にMRI検査が有用とされていますが、

MRIで診断できない前立腺がんも多く存在します。

われわれ泌尿器科医は、PSA値や直腸診などを含めて

複合的に前立腺がんが疑われた場合、

前立腺生検を行い前立腺がんの確定診断をします。

 

 

具体的な前立腺針生検の方法を解説します。


前立腺は肛門から指を入れると、お腹側に触れる部位に存在します。

生検1

 

 

前立腺がんの大きさや進行度によっては、

この直腸診により硬いがんを触れることもあります。


針生検は、肛門からエコーで前立腺を確認しながら、

直腸(お尻の穴の奥)、もしくは会陰(えいん、肛門と陰のうの間の皮膚)から

穴のあいた特殊な針をさして、針の中に組織を採取してきます。

 

生検2

 

 

みなさんがもっとも心配されるのは、生検時の痛みでしょう。

施設によっては、痛み止めのゼリーだけを使用して生検を行っていたため、

肛門の痛みを感じる方も一定数おりました。

 

当院では、2022年12月から経会陰的前立腺針生検を行いますが、

腰椎麻酔でしっかり痛みを取り除いた状態で生検を予定していますので、

ご安心いただけると思います。

 


麻酔のあと、生検は約10-20か所採取するのですが、

時間は10-20分程度で終了します。

 

生検の合併症ですが、一番多いものは出血で、

尿、精液、便に血が混じるというものですが、

数日から1か月程度で徐々におさまります。

 

他に、尿が出なくなる(尿閉:にょうへい)や発熱があげられます。

発熱は前立腺に菌が入り、急性前立腺炎となることが原因です。

多くは予防的な抗生物質で発症を予防できますが、

1-3%程度の割合で全身に菌が回る

敗血症(はいけつしょう)という重篤な感染症になる危険があり、

その場合は入院での抗生物質治療が必要になり、注意が必要です。


当院では、直腸からの生検よりも

こうした感染のリスクが低いとされている会陰からの生検を行います。


こうした発熱や尿閉がなければ、検査当日から通常の生活は可能で、

当院では日帰り生検を実施します。


約2-3週で生検結果はわかりますので、次回の外来で結果をお話しいたします。

 

 

このように、PSA検査で異常値であった場合、

前立腺針生検という精密検査が行われますが、

ご安心して検査をうけていただければと思います。

 

 

 

2022.11.08更新

みなさん、こんにちは。

 

前回は、採血のPSA検査で

前立腺がんが予測できるということについてお話しました。

採血で前立腺がんわかる?

 

今回は、PSA検査や直腸診などで前立腺がんが疑われた際、

確実にがんを診断する確定診断の方法、

前立腺針生検(はりせいけん)についてお話しします。

 

 

現在の医学において、エコー、CT、MRIなどの画像検査が発達とともに、

多くのがんが画像検査でみつかるようになりました。

しかし、それら画像検査は

あくまでがんを強く疑うという段階までの判断です。

 

最終的に、がんの確定診断は、

がんが疑われる組織を一部採取する「生検」と、

その生検で得た組織を顕微鏡で正常か悪性(がん)かを

専門の病理医によって判断する「病理診断」によって行われます。

 

実際、前立腺がんの診断にMRI検査が有用とされていますが、

MRIで診断できない前立腺がんも多く存在します。

われわれ泌尿器科医は、PSA値や直腸診などを含めて

複合的に前立腺がんが疑われた場合、

前立腺生検を行い前立腺がんの確定診断をします。

 

 

具体的な前立腺針生検の方法を解説します。


前立腺は肛門から指を入れると、お腹側に触れる部位に存在します。

生検1

 

 

前立腺がんの大きさや進行度によっては、

この直腸診により硬いがんを触れることもあります。


針生検は、肛門からエコーで前立腺を確認しながら、

直腸(お尻の穴の奥)、もしくは会陰(えいん、肛門と陰のうの間の皮膚)から

穴のあいた特殊な針をさして、針の中に組織を採取してきます。

 

生検2

 

 

みなさんがもっとも心配されるのは、生検時の痛みでしょう。

施設によっては、痛み止めのゼリーだけを使用して生検を行っていたため、

肛門の痛みを感じる方も一定数おりました。

 

当院では、2022年12月から経会陰的前立腺針生検を行いますが、

腰椎麻酔でしっかり痛みを取り除いた状態で生検を予定していますので、

ご安心いただけると思います。

 


麻酔のあと、生検は約10-20か所採取するのですが、

時間は10-20分程度で終了します。

 

生検の合併症ですが、一番多いものは出血で、

尿、精液、便に血が混じるというものですが、

数日から1か月程度で徐々におさまります。

 

他に、尿が出なくなる(尿閉:にょうへい)や発熱があげられます。

発熱は前立腺に菌が入り、急性前立腺炎となることが原因です。

多くは予防的な抗生物質で発症を予防できますが、

1-3%程度の割合で全身に菌が回る

敗血症(はいけつしょう)という重篤な感染症になる危険があり、

その場合は入院での抗生物質治療が必要になり、注意が必要です。


当院では、直腸からの生検よりも

こうした感染のリスクが低いとされている会陰からの生検を行います。


こうした発熱や尿閉がなければ、検査当日から通常の生活は可能で、

当院では日帰り生検を実施します。


約2-3週で生検結果はわかりますので、次回の外来で結果をお話しいたします。

 

 

このように、PSA検査で異常値であった場合、

前立腺針生検という精密検査が行われますが、

ご安心して検査をうけていただければと思います。

 

 

 

2022.11.04更新

ダイエットすることが過活動膀胱に対して

薬と同じぐらいの効果があると前回お話させていただきました。

 

今回はダイエットについてお話をしたいと思います。

 

読んでいただいている方の中にも

ダイエットを試したことがある人は多いと思います。

しかしダイエットが長続きしなかったとよく耳にします。

 

・ダイエットしても体重がなかなか減らない

・食欲に負けてしまう

・何をすればいいかわからない

・つまらない

 

などの理由で挫折してしまったのではないでしょうか。

 


でもあきらめることはありません。

簡単に成功させる方法があります!

その方法とは「毎日体重計に乗る」ということです!!

 

体重計

 

そんなことでダイエットが成功するのか!? と思うかもしれませんが、

それを裏づける論文が存在します。1)

 

論文の概要は毎日体重測定する人と毎日測定しなかった人(1週間に平均5.4回 測定)では

6カ月間で6kgも体重に差があったとのことです。

毎日体重測定するだけでこれだけの差が出るなんて驚きですよね!

 

論文の中では毎日体重を測定する人は、

きちんと食事管理や運動にも取り組む傾向があったためだと結論づけられていました。

それならば何としても毎日体重計に乗る習慣を身につけたいですよね。

 

脱衣所の見えるところに体重計を置いて、お風呂に入る前に測定すれば、

毎日比較しやすいですからおすすめです。

 

毎日体重計に乗って、

食事管理や運動する意識を高められるようにしてみましょう。

 

 

 

そしてもう1つダイエットを成功させるために重要なことがあります。

それは「睡眠」です。

アメリカで6.8万人を16年追跡した研究では、

「睡眠時間5時間未満は体脂肪の蓄積が16%上昇、

6時間未満は6%上昇。

7時間以上は体脂肪増加と関係なし」との結果が出ました。

 

睡眠不足は食欲をコントロールする

グレリンやレプチンといったホルモンが低下するためだそうです。2)

 

睡眠

 

 


今日からダイエットのために毎日体重測定して、

7時間以上の睡眠を確保するという習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

次回は具体的なカロリー計算についてお話したいと思います。

 

 

1) Steinberg DM et al. Weighing every day matters: daily weighing improves weight loss

and adoption of weight control behaviors: J Acad Nutr Diet. 2015 Apr;115(4):511-8.

2)Patel SR, et al. Association between reduced sleep and weight gain in women. Am J

Epidemiol. 2006 Nov 15;164(10):947-54.

 

 

2022.11.04更新

ダイエットすることが過活動膀胱に対して

薬と同じぐらいの効果があると前回お話させていただきました。

 

今回はダイエットについてお話をしたいと思います。

 

読んでいただいている方の中にも

ダイエットを試したことがある人は多いと思います。

しかしダイエットが長続きしなかったとよく耳にします。

 

・ダイエットしても体重がなかなか減らない

・食欲に負けてしまう

・何をすればいいかわからない

・つまらない

 

などの理由で挫折してしまったのではないでしょうか。

 


でもあきらめることはありません。

簡単に成功させる方法があります!

その方法とは「毎日体重計に乗る」ということです!!

 

体重計

 

そんなことでダイエットが成功するのか!? と思うかもしれませんが、

それを裏づける論文が存在します。1)

 

論文の概要は毎日体重測定する人と毎日測定しなかった人(1週間に平均5.4回 測定)では

6カ月間で6kgも体重に差があったとのことです。

毎日体重測定するだけでこれだけの差が出るなんて驚きですよね!

 

論文の中では毎日体重を測定する人は、

きちんと食事管理や運動にも取り組む傾向があったためだと結論づけられていました。

それならば何としても毎日体重計に乗る習慣を身につけたいですよね。

 

脱衣所の見えるところに体重計を置いて、お風呂に入る前に測定すれば、

毎日比較しやすいですからおすすめです。

 

毎日体重計に乗って、

食事管理や運動する意識を高められるようにしてみましょう。

 

 

 

そしてもう1つダイエットを成功させるために重要なことがあります。

それは「睡眠」です。

アメリカで6.8万人を16年追跡した研究では、

「睡眠時間5時間未満は体脂肪の蓄積が16%上昇、

6時間未満は6%上昇。

7時間以上は体脂肪増加と関係なし」との結果が出ました。

 

睡眠不足は食欲をコントロールする

グレリンやレプチンといったホルモンが低下するためだそうです。2)

 

睡眠

 

 


今日からダイエットのために毎日体重測定して、

7時間以上の睡眠を確保するという習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

次回は具体的なカロリー計算についてお話したいと思います。

 

 

1) Steinberg DM et al. Weighing every day matters: daily weighing improves weight loss

and adoption of weight control behaviors: J Acad Nutr Diet. 2015 Apr;115(4):511-8.

2)Patel SR, et al. Association between reduced sleep and weight gain in women. Am J

Epidemiol. 2006 Nov 15;164(10):947-54.

 

 

お気軽にご相談ください 泌尿器科 / 内科 / 腎臓内科 柏駅東口より徒歩3分 土曜診療あり

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