こんにちは。看護師チームです。
当クリニックでも肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)の取扱いがスタートし、対象者についても既にお話しましたが、今回は肺炎球菌感染症とワクチンについてより詳しくお話しようと思います。
肺炎球菌感染症とは…
肺炎の中でも成人肺炎の20-40%を占め、肺炎球菌細菌によって起こる感染症です。肺炎球菌は莢膜(きょうまく)と呼ばれる分厚い膜に覆われています。そのため体の免疫からの攻撃に強く、退治するのが難しい細菌です。また、抗菌薬(抗生物質)が効かない耐性菌も確認されており、注意が必要な感染症の一つです。
この菌は主に小児の鼻や喉に存在し、気道の分泌物に含まれて唾液、くしゃみ、咳などを通じて感染します。
日本人の約3-5%の高齢者の鼻や喉の奥にも常在していると言われています。加齢や抵抗力の低下などがきっかけで進展し、特に高齢者では気管支炎、肺炎、髄膜炎、敗血症など命にかかわる重症化のリスクがあります。
肺炎球菌には90種類の型があり、肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)はそのうち重症化を起こしやすい23種類の型に対し免疫をつけることができます。
全ての肺炎を予防するものではありませんが、23種類の肺炎球菌感染症を4割程度予防する効果があります。
接種後はおよそ3週間で抗体ができ、1回の接種で5年間は効果が持続します。
副反応としては、筋肉注射のため部位の腫れ、痛み、筋肉痛、発熱等がありますが、通常は5日以内には治まることがほとんどです。
当クリニックでは柏市に住民登録があり、接種時に65歳の方が対象者となります。気になる点があれば、どうぞスタッフまでお気軽に相談下さい。
BY TA